2019年12月27日金曜日

コルビュジェの丸窓

宮﨑監督は建物好きだ。

ある時、スタジオ近くの武蔵境変電所の建物が面白いから観に行こうと誘われて、監督とスタッフの方と数人で歩いて観に行った。

白い外壁が夕陽に照らされてオレンジ色になった変電所の建物はたしかに個性的な格好をしていた。

「ほら、この感じ!手塚治虫の漫画に出てくる感じだろ?」と監督。

「ちょっとコルビュジェっぽい感じもしますね」と私が言うと、宮﨑監督は「いや、しない!しないよ!コルビュジェに失礼だよそりゃ」と大きくかぶりを振って真っ向から断じた。

「そうかなあ・・・あそこのところがピロティみたいに・・・」

「いや、見えない!別もの!」

監督はコルビュジェが大好きだ。散歩中に見つけたコルビュジェ的な丸窓の建物の話では、絵を描きながらつぶさに解説してくださったし、ジブリ第1スタジオの窓が丸いのもコルビュジェの真似だという。

ただ、私はコルビュジェの建築で丸窓の特徴的な建物というのはちょっと知らない。

2019年12月22日日曜日

「心理テストです」と

「町はずれに住む悪い魔女は、町の人びとから畏れられ忌み嫌われていましたが、ある時改心しました。さて、魔女はその後どうなったと思いますか?」

問われて私は、

「ええと・・・心を入れ替えて困ってる人のために魔法の力を使ったりして人びとに尽くしたけど、そういうとこはまったく理解されないまま、最後はズタボロの八つ裂きにされる。結局どうしたって『あいつは魔女だ!』ってことで、そういう不理解な連中に。・・・これ何が分かるの?」と答えた。

「・・・“これはあなたの将来です” だそうです」

「・・・」

「いや、でもならないですよ、本当の八つ裂きには。現代だし、なんていうかものの喩えで、八つ裂きって言っても社会的に、みたいな意味合いで・・・」

「社会的に八つ裂き?」

「社会的に八つ裂き」

「社会的に八つ裂き・・・」

蓄音機の落書き

 スピーカーとアンプを土産に宮﨑監督を訪ねた折のこと。 帰り際に監督が「これ」と言って封筒を差し出した。 「なんですか?」 「それで一杯飲みなよ」 見ると、『お礼』と書かれている。上には朝顔蓄音機の絵が。 「駄目ですよ。土産の礼金なんて聞いたことないですよ。それに一杯どころじゃな...