2020年6月21日日曜日

レンズの曇りは研磨せずに取れるか?



コニカのヘキサノン52/1.4がライツのズマリット50/1.5にほぼ生き写しということについて調べていたら、使用されている光学ガラスの種類まで記載されたズマリットの構成図を見つけた。

G3〜5の3枚がLF5とBaF9となっている。
Fはフリントの事だろう。字面からするとランタンフリントとバリウムフリントのようだ。
ズマリットはここが曇る。

ズマリットの構成図を再度観ると、G3〜5以外は全部SK4だ。
Kは光学ガラスではクラウンガラスの意。SKは重クラウンというのだそうだ。
SSKという野球用品みたいなのもあって、最重クラウンと言うらしい。ものすごく重いのだろうか?
クラウンガラスのレンズは曇らない。

“フリントガラス”で検索してみると「鉛ガラス」とあった。
平たく言うとクリスタルガラスか。すごい高いやつだ、バカラとかラリックとか。

では、“クラウンガラス”は・・・「ソーダガラス」。
ソーダというと、より原始的なガラスの事だったろうか?遺跡から出てくるローマンガラスとかギリシャのヒアロスとか。紀元前が枕詞になるような大時代なやつ。

クリスタルガラスが曇るのは鉛成分が表面に析出するからで、だから高いガラス器は曇らないように酢で拭く。

それなら、曇ったフリントガラスも酢で拭けば曇り取れるのだろうか?
ということは上手くすれば曇ったズマリットも・・・と思ったけれど、コーティングがガラス素地の上に掛かっているからきっと駄目だ。
ズマリットの曇りは、析出した鉛成分がガラスとコートとの間で板挟みになって起きているはず。だから本来青紫掛かったコートが、曇ったレンズでは明るい水色に見えるようになるという事なんじゃないだろうか?
顔料の鉛は白いし、江戸の役者の手脚を脱疽に追い込んだのも鉛の入った高価な白粉だったというし。青の絵の具に白を混ぜれば水色だ。そう単純な理屈でもないか?

ともかく、コートの掛かったフリントガラスの白けたレンズは、たぶん酢では綺麗にならない。

では、ノンコートのレンズならどうだろうか?

2020年6月19日金曜日

エルマーの硝材関連 資料抜粋

シュタインハイル社は、1901年にミュンヘン郊外にゼントリンガー光学ガラス工場(SentlingerGlasWerk)を設立し、ベルリンのC.Pゲルツ社(C.P .GoerzA.G)を主な供給先とした。後にこのガラス工場はC.Pゲルツが大株主となり、1915 年にはゲルツの光学ガラス工場としてベルリンに移され、第一次世界大戦で使用された全ドイツ軍の光学兵器の80%を供給した。

ゼントリンガー光学ガラス工場は、イエナのショット社に対して唯一対抗出来る存在であったが、ドイツ敗北後のベルサイユ条約ではC.Pゲルツ社とゼントリンガー光学ガラス工場での軍需生産は縮小を科せられ、急速に経営が悪化した。その結果、1926年のツアイス・イコン社設立時に、このガラス製造工場は合併協約によって閉鎖された。

ハルトムート・ティーレ著、竹田正一郎訳・編集『ドイツ・写真用レンズメーカーの全て』シュタインハイル編


ゼントリンガー光学ガラス工場が製造する光学ガラスは、イエナのショット社に対して唯一対抗出来る存在であり、有名なものとしてはライツ社の初期のライカA用レンズ(Leitz-Anastigmat、Elmax、及び極初期のElmar)がゼントリンガー工場製の光学ガラスを使用していたのはよく知られているところである。

 デニス・レーニ著『ライカコレクターズガイド』

秘境Y

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